【施術】当院で使うお灸について

 「お灸って熱いんですよね。。」
針ほどではないけど、お灸をためらう方もいらっしゃいます。以前お灸でトラブルが起きて不安になる方も。

今回は、当院で使うお灸(火を使うタイプ)についてまとめました。鍼灸マッサージ師のお灸はセルフケアとどう違うか、セルフケアの参考にもぜひお読みください。

目次

こんな時に使います

お腹を壊した時や、生理痛など、お腹を温めたいと思ったことはありませんか?お灸は、熱刺激でからだにアプローチする方法です。熱を加えた方が改善すると判断した時に使います。

生理痛や腹痛以外にも、肩こり・腰痛・冷え改善や風邪、疲れが濃い時や、骨折や打撲で痛みが取れない時(慢性期)も選びます。

ひねるお灸かそれ以外か

お灸は①もぐさをひねって形を整えながら据えるタイプと、既製品とを使い分けます。
ツボにのせるタイプは、②煙が出る台座灸③スモークレスタイプとがあります。

当院で使っているお灸

①ひねるお灸ではまず、紫雲膏という古くから伝わる軟膏をツボに塗った上にのせます。その後もぐさを小さくひねって、線香で火をつけます。火が消えた後、その上にもぐさを乗せてさらに火をつけます。この作業を一つのツボにつき数回繰り返します。

②台座灸は、シールを剥がして火をつけた後にツボにのせます。種類によって熱さが違うので、症状や部位で使い分けます。当院は時間をじっくり温めるので、台座灸も数回繰り返すことがあります。

③スモークレスタイプは、台座灸と筒状灸(写真)と棒状の3種類を用意します。煙が苦手だったり、喘息を引き起こす場合に選びます。

いずれも全身に使いますが、特に背中(肩からお尻)に使うことが多いです。同じ場所に繰り返し使うので、100個前後使うこともあります(台座灸は単価が高いので、鍼灸師さんたちには多いとびっくりされます)。

水ぶくれ、やけど

お灸では、お灸後の水ぶくれとやけどのリスクがあります。

熱いお灸や、浮腫みやすい人、基礎疾患を持っている人は特に注意します。セルフケアでは入浴前後のお灸も気をつけましょう。

スモークレスは燃えている部分が熱くなるため、さわる時も気をつけます。

とはいうものの、お灸はわざとやけどさせる方法もあるので、水ぶくれややけどの全てがNGではありません。当院では可能な限り避けていますが、どの程度なら大丈夫と予測することは難しいので、回を重ねる中でその人に合った刺激量を探していきます。

火を使うお灸がNGの時は

赤ちゃんや小さい子がいるご家庭での施術、喘息疾患を持っている家族がいるご家庭や、お灸が苦手な方には、セラミック電気温灸器や「火を使わないお灸太陽」を使います。

腰はOKだけど、肩はくすぐったい、というケースでは使い分けることもあります。

セルフケアとはここが違う

クライアントさんからは「お灸がしたいです。ツボを教えてください」と聞かれます。

症状と体調を聞きながら、ツボを選んでお伝えします。ここまでは簡単なのですが、「どれくらいお灸をしたらいいか」を伝えるのはとても難しいです。施術ではお灸を据えるたびに、身体の変化を観察して判断するからです。

ツボ・お灸の種類・刺激量

これらを施術では工夫しています。短期的な目的と長期的な目的に分けて調整もします。

こう書くとセルフケアが怖くなるかもしれませんが、お灸はセルフケアにすごくおすすめです。特に台座灸のセルフケアは、扱いが簡単でバリエーションも多く手に入りやすいので、お気に入りのお灸を見つけやすいでしょう。

お灸はツボを広範囲でカバーしてくれるので、ツボの位置が多少違っても気にしなくても大丈夫。毎日ではなくても、続けることで少しずつ体調も変化します。気になる方はゆるツボのセルフケア講座のチェックもお願いします。

施術ではお灸は針やマッサージとを組み合わせています。
ただし小学生以下のキッズケアではお灸だけで様子を見ることもあります。

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