「どうしてお医者さんは心がしんどいって言ったの?」と子に聞かれまして

今から数年前のこと。ある日子どもが「頭がいたい」と言いまして、学校を休んで病院に。その日の出来事を書きました。

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その日は学校を休んで一緒にお出かけ

その日頭がいたいと言ったので、病院を受診。昔からお世話になった先生は心得たもので、お腹を触ったり、聴診器を当てたり、そして尿検査もして、「異常なし。でも心がしんどいのかもね」と伝えてくれました。

記録を見ると、小学校3年生になったばかりの4月半ばでした。

本人はそう言われても、全くわかりません。

頭がいたいのに、どうして心なのだろう?

一緒に本屋に行った後のランチはパスタ屋さん。キッズランチのカルボナーラという名のクリームスパゲティを頼みました。

食べながらそんな疑問を投げてきたので、私はからだの話をしました。

からだと心は別々じゃない

当時の記録が別のブログに残っていました。

余談すけど、、今の世の中はわかりやすく伝えることが正解で、子どもに伝えるようなわかりやすさをアドバイスされるけど、意外と伝わっているんですよね。

  • 心とからだは深いところでつながっている
  • からだがしんどいと心もしんどい
  • 心がラクだと、からだもラク
  • でも自分だと心とからだのどちらがしんどいかは、わかりにくい
  • 成長期はからだが安定しないから、心も不安定

説明の後、子どもがペンと紙を手にとって

自分の気持ちを書き出しました

私の説明を聞いた後、子どもが急に書き始めました。

明日も学校。いや。
早く休日になればいいのに。
学校はつまらないな。早く帰りたいな。
友達と遊びたいな。

頭痛の奥にあった本当の気持ちは、「学校が嫌だ」と「もっと遊びたい」でした。

書き終えた後、肩の力が抜けていました。

キッズランチのデザートについてきた、スパゲティよりも大きなサイズのキッズパフェを、ペロリと平らげていました。

放課後は外に遊びに出かけました。朝の元気のない声がウソのような「行ってきます!」でした。

理由より気持ちを知りたい

先日、子どもに当時の話を聞きました。

学校に行きたくないと思う時は、先生との相性か、クラスメイトの相性か、授業がつまらない時のどれかだったそうです。

授業がつまらないと感じたのは、内容が難しくてわからない時か、簡単でつまらない時。

なるほど、どっちやねん。

私自身は親としての後ろめた満載なので、ついつい家庭内の理由を探しがちでした。

多分、それもあります(なぜなら口がうまい子で、学校には違う話をしているだろうから)。

ただ、理由は深掘りしませんでした。

この子が望んだのは「友達ともっと遊びたい」。

理由を探して、大人が喧嘩をしたり苦しんだりしたら、きっと「自分が遊びたいと願うのは誰かを傷つける」と思わせてしまいそうで、あとは私が子の気持ちにどう対応できるか(対応できないと伝えることも重要)だけだな、と思いました。

その後も何度か休むこともあったし、これからも休むでしょう。もしかしたら長期的に行かない選択をする可能性すらあります。

どう対応するのが正解かは、今もわからないです。ただ、子どもの本当の気持ちは知りたい。あの時は子どもだけでなく、私の心も軽くなりました。

子どもが学校に行けない時

我が子やクライアントちゃんたちのケアした範囲で振り返ると、子どもが学校に行けない・行かない時、彼らの努力不足や頑張りが足りなくて起きたケースはありませんでした。むしろ頑張りすぎた結果、からだと心が疲れているケースがほとんどでした。

まずは罪悪感や不安感を抱かせずに、しっかり休ませます。

本当の気持ちは、休む空間が確保できて、からだが(少し)回復してようやく少しずつ出てくるようです。※あくまでも対応してきたケースの場合です。

からだと心のつながりを知ると、子どもたちはなぜか安心した表情に変わります。

それはそうでしょう。

だって、自分の心が怠けていると責めているのは、多くの場合子どもたち自身ですから。

大人から学んだ価値観を、子どもは知らないうちに自分の価値観にしています。その価値観に反した自分の気持ちを責めてしまう。

そして大人の悩んだ表情を見て、「自分のせいで苦しめている」とますます責めています。

私の仕事は子どもの体調を把握して整えることですが、からだと心のつながりをしっかりと伝えることも役目です。

どうかその話が届きますように、休んでいいと思えるように。自分を大切にできるように。

我が子のような体調不良は、新年度・連休や長期休み明けに起こしがちです。
「今日から休みます!」ならすぐに対応できますが、行ったり行かなかったり、症状もまちまちで、ズルズルと過ごして気づいたら行けなくなったというケースがほとんどです。

施術のご依頼は、まずは病院の受診をおすすめします。病院で異常が見つからなかった場合や手立てが見つからない場合は、いつからでも対応できます。またオンラインでのご相談も受け付けております。

保護者の方の疲労を同時に取ることも必要です。費用はかかりますが、その分、状況を受け入れたり次の一手を探しやすくなります。費用や期間のご相談も受けておりますので、遠慮なくご相談ください。

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