初めて会ったのが生後数か月のころ。私が一番最初にお伝えしたのは『この子は賢い』でした。

姫ちゃんは、
生後ジュベール症候群であるとわかりました。
ジュベール症候群は様々な症状が出ますが、
姫ちゃんの状態は東洋医学を用いても
脳幹への負担呼吸器や腎臓の負担が把握できました。
当初視力はあるかわからず。
なので姫ちゃんは
自分の世界の把握方法が
通常とは異なります。
今の姫ちゃんの視力は
光は感知しているけど
弱視の範囲だと考えられていて
視神経の鍛えるために
静かな環境で物を追うこともしています。
姫ちゃんは光に反応していると
ご両親も関係されるスタッフさんも私も思っていました。

このころの姫ちゃんはまだ自分の周りのものをさわるのが怖くておなかの上に置いた治療道具をそおっと触っていました。
姫ちゃんのお母さんは言います。
『この子は誤魔化しがきかない』と。
わかります。
小手先が一切通用しないので全力です(笑)。
『あえて嬉しい!』『今日も可愛いね』『生まれてきてくれてありがとう』
果たして、自分の子どもにも言えているのやら(;’∀’)。
姫ちゃんは不快だと泣きます。
不安だと大泣きします。
嬉しいと喜びます。
姫ちゃんに久しぶりに会ったとき
冒頭の笑顔を頂きました。
お母さんが『いっちゃんが来るよ』と
お伝えくださった。
私を覚えている、姫ちゃん。
前回会ったのが半年以上前。
その時も久しぶりでした。
やはり賢いお方です。
お母さんは当時を振り返り、あの時は、『何言ってんだ?』と思っていたと(笑)。『でもその通りだった』と言ってくださり、嬉しかったです。
こちらのぎゅうっと抱きしめる強さに連動して
ぎゅうっと抱きしめ返してくれます。
姫ちゃんから学ぶのは
治療技術以前に必要な
コミュニケーションの基本です。
嘘はつけない。
ごまかせない。
伝えたいことは何かを考える。
出来ない事があるからこそ
出来る事が尊いと思うのです。
私は姫ちゃんを通して本当に大事な感覚を育ててもらっています。
姫ちゃんの周りの方々が素敵な方々でこれまた書きたい事だらけです。
※難病の方の治療では、治すというよりも整える観点でサポートに入ります。特に生活習慣で工夫できることや、その目的を一緒に考える立場だと自負しております。